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「漢方併用医」として


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院長の関 久友です。当院では、「効かない」という先生もいらっしゃる、漢方治療を併用しています。
というのも、(1)患者さん一人一人にとっての最適な治療手段は症状によって異なるわけですが、漢方薬も選択肢に加えられれば当然のことながら治療手段を広げられますし、(2)漢方を併用しながら治療していければ、例えば「ほてり」など西洋医学では患者さんの訴えに応じた治療がなかなか難しい分野のいろいろな病気に対しても治療効果を上げられるからです。また(3)漢方は、西洋医学とまったく違った「患者さんの訴えを中心に全体を診て処方を決める」という体系を持つていて、「患者さんの訴えを重視する」という診療上非常に役立つ視点を西洋医に与えてくれるためでもあります。

 

写真「漢方専門誌」私が漢方の勉強を始めたのは1982年、平鹿総合病院での研修3年目に点滴や普通の吐き気止めの薬を使ってもなかなか良くならない周期性嘔吐症の患者さんに(病院関係者ということもあって了解を得て)漢方薬を投与したところ、漢方の古典に書いてあるような経過で急速に回復したことを契機として「漢方薬には西洋薬より著効を示す場合がある」と認識してからですが、以来、『傷寒論(しょうかんろん)』など中国の古典を基にして日本で発展してきた『古法(こほう)』という流派の色々な本を読み、多数の漢方薬についてそれぞれの処方と使い方を勉強し、実際に患者さんに投与して効き方を見ることで漢方医としての経験も積み重ねてきました。
また、漢方については否定的な意見もあるので、広南病院での勤務医時代には(西洋医学のダブルブラインド方式に近い)先入観念を排除する調べ方で「頭痛についての漢方治療の効果」を調べ、漢方薬の中には高い有効率の薬があることを科学的に証明でき、そのことによって脳神経疾患治療で日本の最先端を行く広南病院の西洋医の先生方が漢方薬を使ってくれるようになった、という嬉しい経験をすることもできました。
そして、これらのことで得た確信から、私は、西洋医学の薬と漢方の薬のどちらがより良く効くか、両者の効果を比べながらその患者さんにとってより適切な薬を(比率は西洋薬の方がかなり高いのですが)選んで治療を行なってきております。

当院では、(1)「頭痛」とか「めまい」のある患者さんや「ほてり」に代表される更年期障害の患者さんへは、西洋薬より漢方薬の方が効果があると同時に副作用が少ないと思えますので、最初から漢方薬を使いますし、(2)脳卒中とかパーキンソン病といった変性疾患の患者さんへは西洋医学の薬の方が格段に優れていますので最初から西洋薬を使い、体力の低下や便秘など付随的な症状に対して必要に応じて漢方薬を加えていきます。
また(3)西洋薬の投与から始めるのが一般的な心身症の患者さんへの治療に際しても、私は精神安定剤にも劣らないぐらいに精神安定効果を持つ漢方薬が存在することを確認していますので、西洋薬があまり効かなければ、漢方薬の投与へと切り替えていきます。もとより(4)漢方薬による治療を求めて来院される患者さんに対しては漢方による治療から始めますが、患者さんそれぞれの症状が違うことも事実ですので、漢方薬の投与で症状が良くならない場合には西洋薬を併用して症状の改善を図ります。

なお、このようなかたちで当院では西洋医学と漢方とを併用していますが、漢方治療には西洋医学では治らない隙間を埋めるような役割を果たす側面が十分にありますので、ご自身の「体質」や「病院へ行くまでもない症状」で困ったり悩まれている方や、お医者さんに相談したところ「うちの科では対応できない」と言われたような症状をお持ちの方に対して、当院は積極的に悩みを聞き治療を行なう、あるいは適切な治療のできる専門医を紹介する、「漢方相談医院」でありたいとも考えております。

 

医師向け講演資料「日常診療における頭痛の診かた(漢方・西洋薬併用、2004.5.25)」はこちらへ
医師向け講演資料「呉茱萸湯による頭痛の治療(漢方・西洋薬併用)」はこちらへ

 

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